厨房内の作業台、内装仕上げなどにおいても、基本的にR構造が採用されていた。またそれぞれの機器や作業台の下部も150mm以上のスペースが確保されるか閉鎖され、ごみが入らない構造になっており、衛生管理上、今後の日本における厨房設備機器が導入していかなければならない仕様のお手本がそこにはあった。
また、建築仕上げとなる床壁の入り隅の仕上げも、日本のようにタイルのR程度の小さいものではなく、床仕上げからRを立ち上げているため半径が30〜50mmぐらいの大きなRになっており、さらにRの上部まで塗り床が巻き上げられていた。これは、建築的に厨房の衛生管理に配慮された構造で、最適厨房研究会が提唱しているわが国における業務用厨房室の要求仕様事項のとりまとめが、早急に必要であることを再確認するものであった。
|