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■調査先 |
カンタスフライトケーターリング・シドニー(QFCL・SYD) |
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■報告者 |
株式会社コメットカトウ
取締役東京支店長 柴田作藏 |
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「豪州厨房調査団」は、最適厨房研究会の研究活動の一環として、4月の企画委員会で承認を経て実施されたものである。今回は、研究会理事である(社)全日本司厨士協会の瀬戸氏のご尽力により、世界司厨士協会連合が主催する「WACSアジアパシフィックフォーラム」へのオブザーバー参加が認められたこともあり、同フォーラムへの参加と豪州の厨房施設の視察を目的として研究会正会員による調査団を結成した。
視察報告については、2回に分けて報告する。今回は、カンタスフライトケータリング・シドニーについて報告する。 |
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(1) |
カンタスフライトケーターリング・シドニー(QFCL・SYD)の概要 |
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今回のわれわれの視察先は、カンタス航空傘下5つの機内食工場のひとつであるシドニーである。Qantas
Airways Limitedは日本の20倍の国土をもつオーストラリアに直営の工場を5つ持ち、合弁工場を2つ、計7つの工場を持つ。
米国の航空業界は同時テロ以来、40%の大幅な売上減にある。主な要因はテロの後遺症と格安航空会社(LCC)の成長である。先月9月にも、デルタ航空とノースウエスト航空が同時に経営破綻、破産法を申請した。そんな厳しい環境下ではあるが、カンタス航空は比較的堅実な経営実績をもち、機内食の評価も非常に高い。 |
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(1) 営業開始 |
1992年 |
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(2) 主事業内容 |
航空機機内食の調理及び搭載業務(25,000食/日)
・国内線 53%
・国際線 44%
・病院/老人ホームの院外調理、列車等 3% |
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(3) 受託航空会社 |
31社(カンタス航空、マレーシア航空、日本航空、キャセイパシフィック航空、シンガポール航空、ブリティシュエアーウエー、エアーニュージーランド、ガルーダインドネシア、その他) |
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(4) 従業員数 |
600名(正社員70%、パートタイマー30%)二交代制 |
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(2) |
セキュリティーと健康チェック |
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2001年の9.11米国同時テロ以来、機内食工場への入場は厳しくなった。ひとつはセキュリティーの面だ。まずは、事前に視察者の勤務先、住所、名前等を連絡し登録を済ませ、先方からの了解を得る。入室に関しては、簡単なメディカルシートで健康チェックを受ける。白衣、ヘアーキャップ、マスクの3点セットでの入室となる。指輪は外し、ヒールの高い靴はヒールの低い靴に履き替えての入室となるが、今回の視察団には女性はいないのでこの該当者はゼロ。写真は袖口の閉じた白衣である。 |
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袖口の閉じた白衣が使われるようになったのは最近のことで、腕の毛と脇毛の食材混入防止のためである。このタイプを多く見かけるようになった。
さて視察は2組に別れていよいよ始まりである。1組は5人と少人数で、贅沢な視察だ。 |
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