(4)厨房に誇りを持っている料理人
古くから使用していた厨房であるが、よく清掃されており、足元に物が置かれるようなこともなく、使用者の管理が良くできている印象であった。しかし、途中での改修や機器の追加などを繰り返してきたためか作業動線が重なる部分が多く、使いづらそうな感じであった。衛生管理的には、汚染地域と非汚染地域を壁で仕切るなどのレイアウト上の配慮はされていないが、ダンボールを厨房内に持ち込まない、調理スペース内専用の履物を決めておくなど、運用上の配慮には十分に気を使っていた。
ル ロワイヤルに限らず、欧州のホテルやレストランでは厨房の見学を希望すると、ほぼ100%了解がもらえた。もちろん料理スペースに入ることは許されず、サービススペースからのぞくような形であるが、料理人たちは自慢げに厨房を説明してくれた。欧州では、あるレベル以上のレストランであれば、厨房をきれいに使用していることが、料理人たちのステータスになっているように感じた。
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