最適厨房研究会
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活動内容の報告 2006年度
 
概要と目次
総会
2006年度総会
外食研究部会
第1回外食研究部会
第1回合同リーダー会議
給食研究部会
第1回合同リーダー会議
セミナー・見学会
秋葉原UDX/東京ガス
横浜管理用地食堂施設見学
11/18情報提供セミナー報告
タイ/バンコク海外研修会報告
欧州厨房調査団報告(第1回)
最適厨房研究会「タイ・バンコク視察」報告
 
(2)リンナイ タイランド社
リンナイ タイランド社工場を見学し、説明を受ける前は、漠然とアジア各国、日本向けの炊飯器等の厨房関連機器をコストの安いタイで作っているのかなと考えていた。しかしリンナイ タイランド社設立(1990年)以来ご苦労され、現在副社長として頑張っておられる水本氏の開口一番の言葉「厨房関連機器は売り上げの10%以下です。」は想定外なものであった。
 

輸出中心の会社は、タイ政府から多大の援助や優遇措置を受けられるが、反面政府のヒモ付きになるため、自由な経済活動ができにくい。それを嫌って、最初からリンナイ タイランド社はタイ内需向けを中心に作られた会社輸出製品の製作や日本向けに作られた会社ではなかったのである。

会議室で水本副社長の説明を受ける一行。 背後のプミポン国王の写真が印象的設立当初は得意分野の湯沸かし器やその他の熱機器を製作していたようだが、タイは常夏の国で温かいシャワーも必要がなく、加えて競合製品がどこの国製かははっきりしないけれど、3分の1から5分の1の値段で売られている。さらに町場の食堂(レストランではなくあえて「食堂」と表現)では七輪や朝顔五徳で十分ことが足りる。「リンナイ タイランド社が生きる市場が見つけられずに大変な苦労をしました。」と水本社長が説明されたのには、なるほどと頷かされた。

 

その後パーツを作る技術を活かし、タイ国内にある企業や自動車会社を相手とした非常に精度の高い部品製造業に事業をシフトしていったそうである。パーツは仮に1万個に1個不良品が入っていただけで全て返品となるため、そのQCはすさまじいものがあり、日本企業のもっとも得意な「物作り」のノウハウを活かしているなーと感心させられた。

炊飯器の釜の製作現場。どことなく覇気がない。これって時間のゆっくり流れるタイの国民性?今ではシフトを組み24時間操業で機械も人もフル稼働しているが、私たち日本人の感覚からすると、ずいぶんのんびりとした印象を受けた。それはたぶん、視察経路のちょうど中間あたりにあった従業員食堂が、オープンエアーのどこかのリゾート地の佇まいだったせいかもしれません。

 
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