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最適厨房研究会
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活動内容の報告 2006年度
 
概要と目次
総会
2006年度総会
外食研究部会
第1回外食研究部会
第1回合同リーダー会議
給食研究部会
第1回合同リーダー会議
セミナー・見学会
秋葉原UDX/東京ガス
横浜管理用地食堂施設見学
11/18情報提供セミナー報告
タイ/バンコク海外研修会報告
欧州厨房調査団報告(第1回)
最適厨房研究会「欧州厨房調査団」報告【第一回】
 

(2)ユニークな企画

開催期間中は開場が午後の2時で、終了はなんと午後9時である。理由はコンテストで各国のチームの調理した食品を夕食に食べることが出来るように企画されているためで、ビジターはむしろこのイベントに楽しみがあるようであった。従って前回優勝したチームや上位入賞チームの夕食の予約はプレミアム付きとなる。

来場者は、まずワインやビールが有料・無料で提供されるゾーンで思う存分ティスティングした後で、高揚あるいは酩酊した気分の下に食材コーナーに来る。食材関連のコーナーには巨大な氷山がしつらえてあり、これまた巨大な本物のジョーズが出迎え、皆を驚かしていた。野菜や果物は籠に入れられて喫茶・軽食のコーナーの周囲に作られた運河の中をグルグルと流れている。その豊富さには農産物の品質を自負するに足る物がある。また、肉の品評会も同時に開催されていて、牛肉と豚肉の枝肉がガラス張りの冷蔵室に大量に展示されていた。
 
早いうちは元気に飛びまわっていた子豚も、夜は疲れてぐったり・・・。食材コーナーにおける今年の呼び物は、何といっても防水シートの上に厚く敷かれた麦藁床に子豚が放し飼いになっている事であった。約30頭が来場者を喜ばせ、特に子供たちの人気を得ていた。子豚のすぐ隣にはソーセージ等の加工品の展示コーナーがあるので、「可愛い」と言うよりも「美味しそう」とこちらの人は感じるらしい。とにかく、遊び心満点の嗜好で、日を追って来場者の数が増えていた。
 

(3)ワールドカップコンテスト

コンテストは、ホテルレストラン部門、陸軍給食部門・ジュニアシェフ部門に分かれて行われ、それぞれの部門で各国から選抜された精鋭のチームが一堂に会し、コンテスト会場は緊張感が一杯であった。
 
陸軍給食部門のコンテストのコーナーには移動式の調理機器(調理機材車)が設置されていた。我々民間人は、日ごろ眼にすることが無い調理機器である。実際の演習は郊外で行うので、燃料にはプロパンガスか灯油を使用するとのことであった。しかし、最近では、クックチルシステムによる再加熱調理が多くなっていると、ほとんどの国の参加者が言っていた。
 
コンテスト用の仮設調理コーナーは6ヵ所設置されており、すべての調理工程を来場者は見ることが出来るようになっていた。審査の方法については調理工程における衛生状態も対象になるため、コンテストの審査では数人の衛生専門の審査員が実に丁寧に各国チームの調理状況のチェックを行っていた。食材ごとのまな板の取り扱いなどについては、ほとんどの国が色別のまな板を使用していた。各国共に、調理の工程中にまな板・ボウル・攪拌機器・食材を載せるトレイなどの備品を洗う専任者を配していた。

 
仮設調理コーナーの様子コンテストは、出来栄え(見栄え)/調理工程(手際の良さ)/衛生管理/味について採点され、各項目減点式となっている。調理コーナーは前面がガラス張りとなっていて調理技術や工程が身近に見る事が出来ることから、調理関係者には極めて興味深いものであるだろう。実際に評判のチームの実演には、多くの他のチームのシェフ達がガラスに張り付いている状態であった。
 
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