日本のジュニアチームは総合順位で5位と大健闘!
日本チームを組織し率いるのは社団法人全日本司厨士協会で、専務理事の宇都宮さん自ら団員を率いての渡欧でした。初参加のナショナルジュニアチームは日本の有名ホテルなどから抜擢された23歳以下の若手で、男女2名ずつの4名です。チーム名は日本人によって発見された旨味にちなんで「UMAMIチーム」と名づけられました。まだ経験の少ない若手ですから、特訓はナショナルジュニアチーム・コーチの三國清三さんが行い、会場でも厳しい指導をしておりました。若手には勉強になるでしょうね。
応援は1日だけでしたが、当日はホットセクションのコンテストで、会場ではオープンキッチンで4名が調理する中を審査員が厳格な審査をおこない、参加者は有料でその料理を試食するという現実的なコンテストです。当日は110名分の料理を作るので、戦場さながらです。
会場の中心にはレストランの客席を設け、レストラン・オブ・ザ・ネイションと名づけられています。勿論、ワインもサービスされます。日本チームのメイン料理は、子羊のロティに温野菜添え、ソーステリヤキ、です。鮮烈なグリーンのソースは最初アボガドかと思いましたが、ピリッとしたワサビソースです。そのワサビソースの下にはテリヤキソースがそっとかけられた複雑な味付けです。温野菜は椎茸と筍の包み焼きと、キャロット、アスパラガスです。盛り付けも見事だし、味も良かったですね。その結果、日本チームはこのホットセクションで銀メダルを獲得し、その他の競技を実施後の総合順位で5位と大健闘しました。 |
興味深かった「ミリタリーチーム」のコース料理
この料理オリンピックのカテゴリーは、ナショナルチーム、ジュニアチーム、リージョナルチーム(地方都市)、インディビジュアル(個人)、ケータリング、そしてミリタリーチームがあります。
面白いのはミリタリーチームです。これは軍隊の食事のコンテストです。会場は雰囲気を出すためにテントで、調理機器は軍隊用の専用機器です。ミリタリーチームの一部のシェフは、上着はコック服ですが、ズボンは迷彩色の戦闘服と軍靴を着用しています。客席で試食をしている人も軍隊の人が多く、迷彩色の戦闘服を着てフルコースを食べている姿は大変面白かったですね。
軍隊食というとひどい食事かと連想したら、前菜、メイン、そして見事なデザートまでついているのには感心しました。ただ、食材などは生から加工するのではなく、事前に加工してパックされたものを使用するなど、現実の戦場を想定した料理となっています。日本の自衛隊も参加して勉強してみては面白いのではないでしょうか?
Military Team of Great Britain 大英帝国陸軍のメニューは、前菜(Deep Fried Halloumi Cheese on Tomato & Aubergine Caviar with Onion Salad,Olive & Gherkin Dressing.)、主采(Cider Brined Pork Chop,Black Eye Bean & Chorizo Cassoulet,Sautéed Brussel Sprouts,Pomegranate & Pistachio Relish,Cider & Grain Mustard Reduction.)、そしてデザート(Cherry Chiboust & Baileys Custard,Poached Cherries on Chocolate Blini,Morello Coulis,Baileys Créme Anglaise.)でした。 |
併催された展示会場や、ホットドッグの販売も盛況
なお、コンテストの行われる会場を取り巻くように展示会場があり、コールドセクションの前菜やデザートなどの盛付を展示していました。またワインや食材の試食も出来ますし、有料ですがビールやホットドックも販売していました。
ジュニアチームの試食の後だったのですが、あまりに美味しそうだったので、まず地ビールを購入しホットドックの列に並びました。米国式のホットドックのパンは柔らかく味がないのですが、ドイツのホットドックは固いパンに溢れるような大きさのホットドックをはさみます。ホットドックを焼く機械はグリル周囲に縁をつけて、油を5mmほど引いて焼き上げます。そうすると丸い形状のホットドックが綺麗に焼けますし、焼いた後の保温にも向いているようです。たっぷりとマスタードを塗って食べるホットドックとビールは良く合いました。
また屋外でも、ホットドックのバーベキューのスタンドを設置して、ホットドックや肉類を焼いていました。これもたいへん人気がありました。 |