最適厨房研究会
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活動内容の報告 2007年度
 
概要と目次
総会
2007年度総会
外食研究部会
第1回外食研究部会
給食研究部会
第1回給食研究部会
第2回給食研究部会
第3回給食研究部会
セミナー・見学会
2007年度施設見学会
欧州厨房調査団報告
(第2回)
海外研修会報告
米国厨房視察団報告
(第1回)
外食研究部会施設見学会(ザ・ペニンシュラホテル東京)
給食研究部会施設見学会(涼風園)
最適厨房研究会 内容報告会
最適厨房研究会「海外研修会」報告
 
今回の海外視察は、9月3日〜7日にマレーシア・クアラルンプールを訪問し、現地の機内食工場施設(LSG Sky Chefs社)、および業務用厨房の換気設備メーカーHalton Manufacturing Sdn Bhdの工場、同設備の納入先である複数のホテル厨房施設の見学を行った。

■見学先:LSG Sky Chefs-Brahim's Sdn. Bhd社
■報告者:株式会社コメットカトウ 東京支店 吉田雅伸

 
LSG Sky Chefs-Brahim's Sdn. Bhd社について

視察先のスタッフと記念撮影最初の視察先は、世界最大規模の機内食事業会社、LSGスカイシェフグループの一員であるLSG Sky Chefs-Brahim's Sdn. Bhd社(機内食会社)であった。LSGスカイシェフグループの2007年度の第1四半期でのグループ営業収入は前年同期比3.8%増となる917億円、営業収入、営業利益ともに前年同期比で増加、好業績となった。営業収入での増加要因は、現有顧客航空会社からの機内食需要に加え、新規顧客航空会社の獲得、グループ連結対象企業の増加などがあげられる。
 
機内食業務提携をしている ビジネスパートナーの表示またLSG Sky Chefs-Brahim's Sdn. Bhd社はマレーシア航空、日本航空はじめ、29の国際運航航空会社の機内食業務(写真左)を受託している(約85%はマレーシア航空の機内食業務を受託)。日産平均食数は約35,000食で、多い時は40,000食を超えるという。

工場は全館がハラル仕様。ハラルとは許可された、という意味のアラビラ語で、豚肉やアルコール等の使用を禁じたイスラムの教義に則し、調理法にも定めがある。食べもの以外でも食器、洗剤、洗浄用具等もすべてイスラムの律法に則した物を使用している。

 
(1) 入室と健康チェック
入室に関しては白衣を着用の上、帽子をかぶり、専用のコロコロ(汚れ取りテープ)で白衣の汚れを取ってから、手を洗浄する。マスクの着用、各人の健康チェック等はなく、入室の基準はあまり厳しくなかった。

また、手洗い室を出た扉の裏側には、進入禁止のマークが貼ってあり、動線の意識づけがうかがえる。

左)ホコリや汚れ等は厳禁。 入室前にはコロコロを使用する 右)一旦入室すると、引き返す事ができないように進入禁止のマークが。汚染を防ぐためである
 
(2) 食材の受け入れ
入荷の時間帯は曜日ごとに決められており、特に正午前後の時間帯はイスラムのお祈りの時間のため、入荷は禁止となっている。
 
(3)食材の保管

コンピューターで管理された食材保管庫入荷されたダンボール(ドライ食材)は専用のターミナルへ収納される。こちらでは約16,800個のダンボールが入庫可能で、出庫はすべてコンピューターで管理されている。コンピューターが壊れた場合は、専用のゴンドラに乗ってマニュアルで探さなければならないため、非常に大変だそうだ。生鮮品(肉・魚・野菜)の保管方法については、冷蔵庫の見学がなかったため、記述する事ができなく残念である。
 
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